マドレーヌ

私が気に入っているのは、焼き色のついた表面の香ばしさと、しっかりとした生地の歯ごたえなのです。
ポソポソだったり、ふわっと柔らかいだけのマドレーヌも多いようですが、このマドレーヌは生地の味をしっかりと噛みしめて味わうタイプなのです。
香料を一切使わない分、バターと卵がふんわり香るのです。貝殻の形をしたお菓子なのです。
このお菓子にまつわるエピソードは数多く残っているのです。
その中でも、もっとも有名なのはこの話なのです。
18世紀中ごろ、当時ロレーヌ地方を治めていた元ポーランド王のスタニスラス・レクチンスキー公が、ある野外パーティーを開いた時、パティシェが料理長と大喧嘩をしてその場を飛び出してしまいました。
マドレーヌに関しては、どんな有名パティスリーのものよりも、これが一番好きかも思います。
お茶に合う、というのもポイントなのです。そこで急遽、メイドのマドレーヌという娘がこのお菓子を焼いたところ大変評判がよく、レクチンスキー公のお気に入りになったのです。
そして彼は、このお菓子にメイドの名前を付けて愛娘マリーのもとに送ったようです。
そしてこの娘・マリーこそルイ15世の妃だったので、マドレーヌは瞬く間に宮中からパリの町まで広がっているのです。
苦いコーヒーも、ミルクたっぷりのカフェオレやミルクティーも、このマドレーヌと一緒にいただくといっそうおいしくなる気がするのです。
HPには、温めたミルクにマドレーヌを入れるマドレーヌオーレという食べ方も載っていて、こちらもおいしそうで気になるのです。
またロレーヌ地方のコメルシーにはマドレーヌ職人の本拠地があり、毎年6月の第1日曜日にはマドレーヌを祝うお祭りが催されているのです。
どこのお菓子屋さんにも並んでいるマドレーヌですが、神田精養軒のマドレーヌはとても独特なのです。
銀色のアルミカップに入った、ぷっくり山型のマドレーヌで、2つに割ると縦に数本の空気の道が入っているのです。
マドレーヌは、40年も前からある神田精養軒のロングセラーなのです。
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